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- 大人の女子のためのパジャマの素材・選び方 サテン編
なめらかな質感や上品な光沢が特徴のサテンは、フォーマルなドレスやワンピース、和装の帯などによく使われ、華やかな雰囲気で特別感が強いためイベント時に身に着けることが多い生地ですが、ルームウェアやパジャマでもこのサテン地のものが多く作られており、とても人気が高い素材となっています。
なぜそれほどサテンのパジャマは人気が高いのでしょうか?
サテンは、他の素材には表現できない上品で高級感あふれる雰囲気から根強いファンが多く、普段からお家の中ではサテンの上下セットやキャミソールワンピースで過ごしたり、サテンのパジャマやルームウェアで統一しているなんて人もいるほど。
でもサテン地のパジャマと言われても、取り扱いや洗濯方法についてはイマイチ分からない、値段以外でシルクとどう違うのかわからないという人も多いのではないでしょうか。今回はサテンのもつ特徴や魅力、サテンの種類や洗濯方法についてご紹介していきます。
サテンとは
サテンとは、「朱子・繻子(しゅす)」という織り方で作った織物のこと。つまり、サテン地とは綿のように特定の原料で作られたものを指すのではなく、様々な素材を使って繻子織で織った布地のことをサテンと呼んでいます。わかりやすく言うと「生地の名前」ではなく、「織り方の種類の名前」ということですね。そのためサテンは、ポリエステルやキュプラなどの合成繊維からつくりだされた普段使いしやすいものや、綿やシルクなどの天然繊維を使った高級品まで幅広い価格帯のものがあります。本来、サテンとはシルクで作られたものを指していましたが、現在では様々な素材で織られたものがサテンとして流通しています。
サテン(朱子織り)の特徴は、タテ糸とヨコ糸のどちらか一方が長く表面に浮いていることです。この構造のおかげで、どちらか一方の糸だけで織られているような滑らかな表面に仕上げることができます。
もともとサテンは、ヨーロッパ発祥のものではなく、中国発祥の織物です。中国からイタリア、それからオランダなどのヨーロッパに渡り、日本全国に広がったのは1500年代後半の江戸時代初期頃からと言われています
シルクとサテンの違い
シルクは、単にサテンと呼ぶものと混同されがちですが、根本的な違いがあります。シルクの原料は蚕(かいこ)の繭(まゆ)からとれる動物繊維であるのに対し、サテンの原料はこれといった決まりはなく、朱子織りという織り方でできた布のことを指すため、両者は全く別のものになります。そのためシルクを使ってサテンを織ることも可能で、シルクで織られたサテン生地は「シルクサテン」と呼ばれ、しっとりとした柔らかさが特徴の高価な生地になります。
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サテン生地のメリット
サテン生地には、他の織り方の生地にはない多くの魅力があります。 多くのメリットがありますが、デメリットも少なからずありますので、一緒にご紹介していきます。1:上質でなめらかな肌触り
サテンが他の織り物と一線を画しているのはその肌触りの良さ。ずっと触っていたくなるツルっとした上質な滑らかさは、サテン生地の最大の特徴の1つです。サテンは、縦糸と横糸が交差している目が少ない、糸が長く渡るような織り方をしています。それがツルツルとした触り心地や滑りの良い生地のなめらかさを生み出しています。ただ、同じサテンと名前がついていても、あまりにも安価なものになると見た目は滑らかにみえても、手触りが滑らかでなかったり、近くでみると生地になめらかさがなかったりしますので注意が必要です。
2:上品で優美な艶
サテンは、縦糸と横糸が交差する点が少ない織り方になるほど外光をよく反射し、サテンのもつ独特で上品な艶が増していきます。他の生地にはない上品で優美なツヤッとした光沢を持っているのが特徴です。
3:あふれ出る高級感
サテンは、高級感があふれる見た目から、パーティー用のドレスや、結婚式などのフォーマルウェアでよく用いられています。サテン生地自体の値段は糸の種類など原料の素材や、浮かせている糸の数によって変わりますが、デザインやつくりがしっかりしていれば安価な糸を使ったとしても、その高級感を十分に発揮してくれます。
4:ドレープ性の高さ
サテン生地は光沢があり、綺麗なドレープが出しやすいため、パーティーで使われるドレスやブラウスなどにもたくさん使われています。ドレープとは「優美にまとわせる」という意味。例えば、ダンスなどでクルリと回ったりした時に綺麗に拡がる性質がドレープ性です。逆にいうと「コシがなく」テロンと落ち感があるということになります。パジャマやルームウェアもサテン生地になると落ち感がでるため、シンプルな形のパジャマでも優美なシルエットになり高級感がアップします。ワンピースタイプなどは特にそのドレープ性の高さから美しいシルエットになり艶っぽくみえるためとても人気の高い素材です。
サテン生地のデメリット
高級感があって滑らかなサテン地のパジャマは人気が高いアイテムですが、他の素材と同じくメリットだけでなくデメリットも存在します。どんなものでもデメリットは多かれ少なかれ存在しますので、問題なのはそれが自分の使用用途で目をつぶれる位のものかということ。どうしても気になるならサテンはやめて違う素材のパジャマを探した方がいいかもしれませんし、自分にとって許せる範囲だということであれば思いきって買ってみるのがオススメ。サテンならではの今までにない高級感や滑らかさのあるパジャマで、ラグジュアリー感を存分に味わえるかもしれません。
1:吸水性や吸湿性が低い
サテンは織り方の構造上、どうしても吸水性や吸湿性が低くなってしまうというデメリットがあります。しかし、これは使用する糸の素材を変えることでデメリットを解消でき、吸水性や吸湿性にも優れたサテン生地を作り出すことも可能です。例えば、コットン素材の糸を使用して作られたサテン生地は、光沢や発色のよさではシルクやポリエステルに劣りますが、素材自体に吸水性があるため、パジャマやシーツなどの寝具にもよく使用されています。
このようにサテンに使われている素材によってメリット・デメリット、吸水性や吸湿性が変わってきますので自分がどのような使い方をしたいのかによって、素材をチェックすると良いでしょう。
2:耐久性が低い
サテンはあまり強度が高くないため、よくある綿などの平織物のように洗濯機で気軽に洗ったり、アイロンをかけたりすることが難しく、基本的にいつもデリケート素材としてあつかう必要があります。サテンは構造上、縦糸と横糸の交差している目が少ないため、糸同士が絡み合う部分が少く、どうしても摩擦等の負荷に弱いという特徴があります。サテンの構造上、特に摩擦や引っ張られる力に弱いため、摩擦が激しく起こる洗濯時にネットにいれずに洗ってしまったりアイロンを無理にあてすぎると変形してしまってを元に戻らないこともあります。また、強い力が加わると生地が裂けてしまう場合もありますので、日頃から優しく丁寧にケアすることが大事です。
しかし、素材によってはウオッシャブルサテンのように比較的手軽に洗えるものもありますので、用途に合わせてしっかりサテンの素材を選ぶようにしましょう。
3:シワや傷が目立ちやすい
サテンは非常にデリケートな生地な上に、引っかきにも弱く、すぐに引きつれてしまいます。なめらかな表面をしているため、一度シワや傷がついてしまうとどうしても目立ちやすくなります。特にキャミソールワンピースやガウンなどはたたんで収納すると次に使うときにシワになってしまうため、ハンガーにかけて保管したり間に緩衝材や不織布などをはさんで折り目がつきづらくして畳むなど、保管方法も気をつけるようにしましょう。サテンのおすすめアイテム6選
なめらかな肌ざわりを存分に活かしたサテンのパジャマは、高級感があり、ルームウェアをオシャレにしてお家の中でも優雅な気分で過ごしたい人におすすめです。セクシーなのに上品にみえる素材感から男性からのウケもよく、クリスマスやバレンタインやホワイトデー、誕生日などのイベントの際に着用するパジャマとしてもとても人気が高いアイテムです。ただし、シルクサテンは滑らかで高級感たっぷりですが、その分価格がぐんと高くなってしまい、気軽に挑戦するにはハードルが上がってしまいます。 はじめてサテンを着る場合やいろいろなデザインのサテンパジャマを楽しみたいという場合は、ポリエステルサテンがおすすめです。
ポリエステルサテンは発色がよく、価格も抑えめで、お洗濯への耐久力も比較的高いものが多いため、安心して使用することができます。
サテンにしかだせない独特の素材感のパジャマは、大切な人やお友達へプレゼントしても、きっと喜んでもらえるはずです。
大人のしっとり上品スタイルを目指すなら
大人っぽい落ち着いたくすみカラーに繊細なレース、映えるサテンリボンなど、シンプルな中に甘めのディティールがもりこまれた大人かわいいパジャマ。デザイン自体はベーシックなので、はじめてのサテンパジャマとしてもおすすめです。
どこまでも可愛い花柄プリント
男性が見たら思わずギュッと抱きしめたくなっちゃう可愛さ。アイボリーにピンクのユリ柄が女子力MAXのサテンパジャマ。ふんわり上品なピンクが甘さをプラスしてくれ、キレイ色が気分を盛り上げてくれます。大切な日はこんなサテンパジャマでお出迎えしてみては?大人カラーの華やかな水彩画タッチプリント
柔らかな色合いと水彩画タッチのプリントが華やかでありながら落ち着いた品のある雰囲気に。 ドルマンスリーブの落ち感とワイドシルエットのパンツで身体にまとわりつかないシルエット。手首が細見えしそうなのも嬉しい。美人見えを約束!大人仕様のキレイめ花柄プリント
同じ花柄でもネイビー地になると落ち着き感が増してグッと大人の雰囲気に。クールでメンズライクになりがちなネイビーのパジャマも艶やかなサテン×花柄を選べば女性らしい大人仕様のパジャマに。上品な光沢で大人世代でもキレイめに着れる大人っぽい素敵なデザインです。新しい自分に出会える個性派パジャマなら着映えも確実!
サテンのパジャマをアップデートするなら、こんな個性的なプリントに挑戦してみては? 女らしさと今っぽさを兼ね備えたオリエンタルな雰囲気たっぷりの優秀デザインで大人の遊び心を演出しましょう。見栄え重視のランジェリーパジャマセット
テロンとした極上の肌触りが気持ちいいガウン付きの5点セットで大人の余裕をアピール!バスト部分には取り外し可能なパット入りなので、1枚で着ても安心です。ガウンやロングパンツもついているので、寒暖差にあわせてサッと脱ぎ着できるのも高評価。家の中でもラグジュアリーな気分にひたれる大人の乙女心を満たすデザインです。サテンのケア方法
サテン生地は丈夫な平織り生地に比べ耐久性が低いため、お洗濯も注意が必要です。お洗濯前にまずは洗濯表示のタグを必ずチェックし、おうちでの洗濯が可能かどうかを確認しましょう.洗濯機のマークがついていれば洗濯機でも洗えますが、サテンは基本的にとてもデリケートな生地なので、長く大切に使うためには手洗いで洗濯するのがオススメです。
洗濯可能でも、濃色のものなどサテンの種類によっては色落ちしてしまう場合もありますので、1度目の洗濯の時は目立たない所で色落ちチェックをしてから洗濯を行うようにしてください。あまりにも色落ちがひどい場合や洗濯によって風合いが損なわれる場合はクリーニング店に出すほうが無難です。
サテンの洗い方
ゴシゴシ洗うと生地が傷んでしまいますので、手洗いで「つけおき」で洗うのが基本です。出典:https://cojicaji.jp/laundry/how-to-wash/1236
1:まずは洗面器に水を張り、少量の中性洗剤をまぜてください。
このとき、オシャレ着用の洗剤を使うと生地に傷みがでにくく洗いあがりもよくなります。
お湯を使ってしまうと色落ちや縮みが出てしまう可能性があるので、注意しましょう。
2:次に生地を裏返しにしてから、洗濯水に浸して、汚れがふやけて浮いてくるまで15分ほど置いておきます。
肌に直接触れる面の方が汚れやすいため、必ずパジャマを裏返してから液に浸すのがポイントです。
3:時間がたったら、サテン生地の端を持って水の中で生地を優しくゆするようにして洗い、洗剤が残らないように泡が出なくなるまで2〜3回水ですすいでください。
4:最後にネットに入れて、洗濯機で軽く脱水します。
サテン生地は吸水性が低いので脱水は10秒くらいの短めの時間で軽く水気を切るくらいで問題ありません。脱水せずにすすいだ衣類をそのままハンガーで干してしまってもOKです。
衣類の傷みが気になる場合はネットに入れる際にバスタオルで挟むようにするとよいでしょう。
5:型くずれを手で直し、天気の良い日に風通しの良い陰干しで自然乾燥しましょう。
サテン生地は熱にも弱いため、乾燥機の使用は控えてください。
誰でも簡単にサテンのシワをとる方法
シワができたときは安易にアイロンを使わず、スチームでシワをとるのがオススメです。スチーマーを持っていなくても大丈夫!
シワがついてしまったパジャマやランジェリーをハンガーにかけお風呂のお湯を張るタイミングで浴室のドアフックや物干しに吊るしてみましょう。換気扇をOFFにし、お湯がたまるまでの20分弱の間、お湯の蒸気がモヤモヤとでる浴室内に放置するだけ。
蒸気をあてた後はなんとなく全体が湿った状態になっていますので、室内に移し一晩ハンガーにかけて乾燥させてみましょう。たったこれだけで翌日にはかなりのシワがとれますよ。ぜひお試しあれ!
まとめ
サテンは、フォーマルなシーンのものというイメージがありますが、ルームウェアやパジャマとしても着られている素材だということがわかりましたね。見た目の上品な美しさや思わず撫でたくなるような肌触りの良さや高級感などメリットはたくさんありますが、デリケートな素材のため、いつまでも長く使うためには丁寧な取り扱いが大切です。
取り扱い時の注意点や誰でも簡単にサテンのシワをとるポイントをチェックして、サテンのルームウェアやパジャマをあなたの生活にも取り入れてみませんか。
よりラグジュアリーな雰囲気にひたれてお家で大人のリラックスタイムが楽しめますよ。
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